「ギャッベ」とは南ペルシア(イラン高原南西部)の遊牧民カジュガイ・ルリ族によって織り続けられている手織りじゅうたんです。 高地で共に暮らす羊たちの上質な毛を刈り取り、手で紡ぎ、大地の恵みを用いた草木で染め上げ、丹念に織られます。 何より素晴らしいのはそのART性溢れるデザインです。 決まった図柄はなく、花や人、動物、風景などを南ペルシアの大自然に育まれた女性達の感性のみで織り上げられます。 これが「アートギャッベ」です。 一点一点手作りで織られるため、希少性があり、同じデザインのものは二枚としてありません。
ギャッベ選定人の今井氏が、イランでギャッベの買い付けを始めて間もない6年半前に立ち寄ったアフガン難民の村「アームド・アハド」で彼は胸を打たれる光景を目にします。 ギャッベの集積地にほど近い場所で、乾いた土地に廃墟のごとく並ぶ土壁の住居。わずかな収入のために子どもたちが朝から働き、1日に1~2時間しか学校に行けず、その学校でさえ満足な文房具や教材がない…。そんなあまりにも劣悪な生活環境でありながらも、子どもたちは明るく生きようとしていたのです。 一人でも多くの子どもたちに、将来のために学び、「識字教育」を受けることのできる環境を。そんな願いのもと、ギャッベの収益の一部はイランで暮らすアフガン難民の子どもたちの語学教育支援に充てられています。
大自然の中で育てた羊の毛を刈り、手か櫛のような手すき道具ですき、紡績を使って手で紡ぎます。 一人の女性が紡ぐ量は1日に150gぐらいです。
紡いだ毛糸を自生する植物で染め上げます。幾世代も受け継がれた職人の経験と勘が、ギャッベの美しい、透明感のある色を作り出します。
織り機は直立したものでなく地面に設置される水平機を使い、織り子さんが1本1本丁寧に織り上げていきます。 1枚織るのに何ケ月もの時間がかかります。
織り上げるとセンターにて検品し、品質基準でないものははねます。洗剤を使わず石けんだけで洗い、大量の水で流し、イランの乾燥した大気の中で自然乾燥されます。
ギャッベの中でも最高峰ブランドと称されるのが「ZOLLLANVARI(ゾランヴァリ)社」のアートギャッベです。 元々遊牧民のただの生活道具だったギャッベを世界に紹介したのがイランのゾランヴァリ社でした。 その後ギャッベのアート性を高めるために、ギャッベを織る遊牧民の中でも優れた技術を持つ織り子だけと契約することで、品質向上、安定化を実現し、ヨーロッパ市場に広めました。 ついには世界の特に優れたカーペットに贈られる「カーペットオスカー賞」に2度も輝きました。
表面の比較です。 写真で比べてもゾランバリのギャッベの織りの細かさがわかります。
裏面です。 実は裏面のパイルの太さで織りの細かさを見分けることができます。
こちらも裏面です。 織っているので、裏面も表と同じ図柄がきれに表れます。
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